弁護士 秦 和昌

弁護士 秦 和昌のインタビュー

弁護士 秦 和昌

弁護士事務所のあるべき姿を実現しているアディーレ

私がアディーレを選んだのは、「収益の計算をきちんと行って経営されている」と感じたためです。本来、利益と損失を考えない組織が成立するということはあり得ないはずです。しかし、「弁護士が夜中まで働いて、終わるまで仕事をすればいい」という仕事の仕方を前提としている法律事務所は現実に存在しています。

もちろん、他の業界でもこういった状況は見られます。たとえば、官僚やコンサル業界ですが、官僚は「安定」、コンサルは「高収入」という点で、モチベーションを保てるのかもしれません。それに比べ、弁護士業界は競争が激しく不安定で、必ずしも高収入を得られるとは限らないのが現状です。これでは、優秀な人材が弁護士業界に入りたいと感じるかについて疑問を覚えます。

そのような現状を鑑みても、現代の法律事務所は、「体力・気力の限界までやるんだ!」というような考え方を一方的に押し付けるのではなく、自分の時間も大切にしたい弁護士が働き続けたいと思うような、健全な考え方を持った組織であるべきです。しかし、それは同時に、収支を念頭に置き、組織全体としての経営を考えている事務所だけが到達できる考えであろうとも思います。

そのような視点でいろいろな法律事務所を見てみた時に、アディーレは、収益の最大化や業務の効率化を考慮した経営がなされていると感じました。そして、私はその経営方針に共感して入所した次第です。

さまざまな業務を経験し、効率化を進める

秦 和昌

家事事件や労働事件も含め、アディーレが取り扱う業務分野については一通り経験しました。現在の通常業務としては、債務整理が多くを占めますが、B型肝炎給付金請求訴訟を中心に2年ほど業務を行っていた時期もあります。

加えて、組織全体としてのさまざまな制度改革にも携わりました。たとえば、より効率的な事件処理を実現するために、書類の発送、情報入力、スケジュール管理などの法的判断を要さない業務は事務員に依頼するようにしました。このことにより、弁護士は弁護士として行うべき業務に集中できます。また、情報共有システムの導入にも携わりました。情報共有システムの活用は業務効率化にとって有益ですが、高度なシステムを導入しただけでは実現は難しいです。現場のニーズに即したシステムを用意し、事件処理を担当する弁護士や事務員がその使用方法を把握したうえで、適切に連動させる仕組みを構築しないとうまくは回りません。

私は、弁護士になって3年ですが、マニュアル作り、システム構築、新人教育などに深く携わり、今は、業務改善室という代表直轄の組織の室長をやらせていただいております。業務改善室は、業務に関わるあらゆる点について、事務所の運営により有益な環境を整えていくことが使命ですので、さまざまな知識の必要性を感じます。私は、座学や経済番組などによる限られた範囲ではありますが、教育論やコミュニケーション論、経営や仕組みづくりについて個人的に勉強していました。分かっていることをどうやって人に伝えるかについては教育論、組織内でのスムーズな意思疎通についてはコミュニケーション論、経営や仕組みづくりについてはビジネス書での他社の成り立ちや課題解決について学びました。このような司法試験以外の勉強もしておいたことが、業務改善室の室長として当事務所内の課題解決を考える際にも役に立つと感じています。

今後の展望など

ITについては、既に導入されている業界もありますが、今後ますます、IT化が進む業界は増えていくでしょう。これは、法的に制約がかからない限り間違いないと思います。芸術や高級料理など、人間の感性を震わせるような分野(結果が数値化できないもの)以外については確実ではないでしょうか。

私自身は、ワークライフバランスを尊重しており、休日は、美術館に行くか、青山や赤坂などのアンティークマーケットに行くことが多いです。今の世の中は、最低限の品質管理をしつつ大量生産しているものが多く、これは利便性という意味では偉大なことなのですが、残念ながら、感性に響いてくるものではありません。大量生産されていない職人の腕による作品や物品を見ることは、作者の心意気に触れられているようで大変感動します。
もちろん、休日に事務所に行くこともあり、組織改革とか行動経済学の本とかを読んだりしています。

弁護士の業界もIT化、デジタル化が急速に進み、いずれは、機械の補助で業務が劇的に楽になる時代が来ると思います。このデジタル化を、できるだけ早く進めて、長時間労働・低賃金の弁護士業界の業務のやり方を改善していきたいというのが、私の思いです。