代表社員弁護士メッセージ

1 アディーレの理念

代表社員 弁護士 鈴木淳巳

アディーレ法律事務所は、「身近な法律事務所」の実現を社是としています。

これをみた皆さんは、「身近な法律事務所」とは、「敷居が高い弁護士に、市民が相談しやすくするってことでしょ?」というイメージを想起されましたでしょうか。

もちろん、市民が弁護士への委任を心理的要因により躊躇することのない社会を実現する(敷居の高さの撤廃)ことには、高い価値があります。

しかし、昨今、無料法律相談の実施やサービス業としての姿勢が浸透する中、理念が単に上記の趣旨に留まるのであれば、当事務所独自の存在価値はありません。

当事務所のいう、「身近な法律事務所」の実現とは、一言で言えば、司法制度改革が目指した「あまねく法の支配の実現」を、司法制度利用の前提となる、「国民の弁護士へのアクセス」の段階で、真にこれを実現することにあります。

先の司法制度改革においては、社会・経済の発展に伴い、法曹に対する需要が量的に増大し、質的にも一層多様化、高度化することをみこし、弁護士の人的基盤の拡充を目指しました。この結果は、ご存じのとおり、予測された国民の需要の増加がなく、当初予定されていた司法試験合格者年3000人体制も撤回され、一般的に失敗と評価されています。

しかし、私は、司法制度改革が目指した「あまねく法の支配の実現」の理念も、我が国社会の法的需要に現に十分対応できていない状況という評価も決して間違っていないと考えています。また、司法制度改革の意見書内で述べられている「弁護士制度については、社会のニーズを踏まえ、法律相談活動の充実、弁護士報酬の透明化、合理化、専門性強化を含む弁護士の執務体制の強化等により、国民の弁護士へのアクセスを拡充する」という総論も正しいと考えます。
不足していたのは、「司法制度」の需要を拡大するための「国民の弁護士へのアクセス」の前提となる「社会のニーズ」は、自然に発生、増大するものではないこと、すなわちニーズの存在に国民、社会に気が付いてもらうための前提となる、国民への「情報の提供」「国民の認知」が、何よりも重要であるという視点です。

2 「人間は、知っていることが全て」

代表社員 弁護士 鈴木淳巳

知らないことは何もできません。知らないこと自体を知らないのだから問題意識も持ちえません。私もそうだし、これをご覧になっている皆さんもそう、国民もそうであるはずです。

当事務所が行う広告・広報活動は、一事業者としての、顧客獲得のための合理的経済活動という趣旨のみならず、あまねく法の支配の前提となる「国民の認知」を是正するためにも効用を有し、また、必須であるものです。

アディーレは、市民が弁護士への委任を心理的要因により躊躇することがないことを前提に、

  1. 市民が、自己の権利・義務の存在、解決方法について容易に認識できる社会を実現すること(権利・義務、方法の認知)
  2. 市民が、1の認知を基に行動した場合に、委任事件の見込と要する弁護士費用との兼ね合いにおいて、自らの利益の程度を可及的に認識できるようにすること(購入サービスの効用理解の認知)
  3. 市民が、居住地域に関わらず、サービスを購入することができること(地理的制限の撤廃)
を実現していきます。

これまで、法律事務所として、もっとも多くの「広告」を実施し、試行錯誤を経てきた「アディーレ」だからこそ得られた、「認知」に関する知見。
私たちは、これを活かし、「一法律事務所において」、あまねく法の支配の実現に強く寄与することを目指します。そして、私たちが目指すべきことを「身近な法律事務所の実現」という理念におきかえ、追求していきます。

3 アディーレの展望

代表社員 弁護士 鈴木淳巳

アディーレは、現在、過払金返還請求事件を含む債務整理事件、交通事故、慰謝料請求事件を中心とする家事事件、B型肝炎事件、残業代請求事件を中心とする労働事件を中核事業としています。また、この中でもアディーレといえば、過払金返還請求事件のイメージが強いのではないでしょうか。

アディーレが、取扱事件を上記に絞っていたのは、「認知」を改善する「広告」に必要な「利益」を出す条件として、特に社会的なニーズ(※ここでは、潜在部分も含めたニーズを指します)が高く、ある程度の「法律事件類型の規模」が必要であったためです。

また、アディーレには、135名以上の弁護士(※)の弁護士が所属していますが、未だ多数の支店を全国に展開する当事務所の規模において、多様な事件処理を行うには、弁護士数が足らなかったことも理由の一つです。

しかし、過払金返還請求事件については、時限的な事業であり、現状を維持することはできません。また、あまねく法の支配の実現への寄与を目指すアディーレにとって、数多ある法律紛争のうちの5つの事件類型についてのみ「身近」であるのみでは、全く足りず、いつまでも漫然と現状に甘んじることは予定していません。

アディーレは、今後、上述の「認知の提供」に加え、「報酬制度の在り方」、「デジタル化」「理念を共に追求する弁護士の拡充」の4つの視点を軸に、これまでのアディーレの「過去の常識」を、自ら徹底的に疑い、改革を進めていきます。

4つの視点を簡単に説明すると、「権利・義務、方法の認知」、「購入サービスの効用理解の認知」の改善により、現在、自己の権利・義務の存在に気が付いていないが故に、結果として「何もしない」を選択してしまっている人に、まずは、弁護士への委任という選択肢について、興味関心をもってもらいます。そのうえで、自己の権利・義務の存在には気が付いたが、具体的な行動をとるか否かの判断材料が不足している、もしくは、条件の釣り合いが取れないが故に、同じく「何もしない」を選択してしまっている国民について、「アディーレ」がそれを解消する仕組み、条件の整理を提供し、「行動」に変化を促します。

そして、「何もしない」を選択していた国民が、「行動」に移した場合に、その期待に沿うことができる委任事件処理体制を講じるためには、徹底的な効率化と処理水準の標準化が必要であり、これをデジタル化によって解消可能な領域について徹底的にサポートするというものです(弁護士業務の本質や「依頼者の利益」を損なうものは、私が言う「効率化」ではなく「手抜き」です)。

この未来が実現すれば、アディーレにおける既存の取扱事件の取扱事件量を増やすことは勿論、現在取り扱うことができていない法律事件についても、漸次的に、取扱事件を増やすことができ、その結果「理念」の実現に近づくことができると考えています。

そして改革のための最後の視点、条件として、「志が高く理念に共感してくれる弁護士」の存在があります、弁護士事務所である以上、どれだけ効率化を進めたとしても、最終的には「弁護士」の質および所属数によって取扱事件の種類も量も制限がかかることは、変わりありません。むしろ、アディーレが、改革をし、上記の理念を実現していくに当たっては、弁護士の重要性は、これまで以上に高まっていくことになります。

個人で弁護士業務を行うこと、小規模事務所で弁護士業務を行うこともそれぞれ意義があると思います。しかし、アディーレには「この規模と組織でしか成しえない」、やりがいと社会的意義のある壮大な理念があります。
皆さんと同じ弁護士である私自身が、「アディーレ」を選択する最大の理由です。

私たちが、1日でも早いあまねく法の支配を実現していくためには、これを見ていただいている修習生の皆さん、弁護士の皆さんのご助力が是が非でも必要です。1人でも多くの皆さんに、私たちと一緒に、アディーレで理念の実現を目指していただきたく、当事務所へのご応募をお待ちしています。

(※)2019年4月現在

代表社員 弁護士 鈴木 淳巳

代表社員 弁護士 鈴木淳巳