憲法問題対策センターのご紹介

弁護士 小川 貴裕

弁護士 小川 貴裕

加入している委員会・専門学会の社会的な役割

私は,複数の委員会に所属していますが,今回は,憲法問題対策センターのご説明をさせていただきます。憲法問題対策センターというと耳慣れない名前かと思いますが,簡単にいうと,東京弁護士会の憲法委員会です。日本国憲法の基本原理である国民主権,平和および人権保障の実現を目指し,憲法に関する問題について,調査,研究,啓発および具体的方策を立案し,これを実行するような活動を行っております。

これまでの活動実績

私は副委員長8名の末席として,保守自由主義護憲という立場から議論し,活動しています。副委員長の仕事は,理事者(副会長),委員長代行と副委員長による委員会の活動方針の検討,東弁会長声明などの調整,シンポジウムの企画・司会および各種調整,各種協議会やイベントへの出席などです。また,東京弁護士会の会報誌『LIBRA』にシンポジウムやイベントの報告をたびたび寄稿し,「今,憲法問題を語る-憲法問題対策センター活動報告-」の中で,憲法改正や歴史認識について述べたりもしています。

ご存じの通り,現行憲法と立憲主義は難しい状況にあります。もちろんこれに対しては皆さんの中でもさまざまな意見があるとは思いますが,少なくとも弁護士会がもの申さなければ誰が言うのかということで,東京弁護士会では積極的に活動し,会長声明を発しています。会長声明は一言一句おろそかにできませんし,その検討は非常にやりがいのある仕事です。
2015年は,東京弁護士会の戦後70年企画の「戦争資料展」(8月7日開催)の主担当として,資料の手配と電子化,展示のレイアウト,資料キャプションなどを担当しました。資料をご提供いただいた大学教授の著書をベースに流れを作り,約200点の資料に解説を付けたところ,来場者の方々に好評でした。自分でも,臨戦態勢にある戦前の日本社会の息苦しさが自然と伝わるようになっていたと自賛しています。
そのほか,市民高校生部会の憲法出前講座での出張講義をして,中学生・高校生に最高裁判例を解説し,憲法と人権の意義をお話しすることもあります。若者たちが社会に出る前に,憲法と法律の意義を知るきっかけになればと考えています。

東京弁護士会の会報誌『LIBRA』掲載実績

  • 2014年5月号
    「今,憲法問題を語る-憲法問題対策センター活動報告-
     第36回 安倍首相の憲法観と歴史認識の問題点」
  • 2014年6月号
    「今,憲法問題を語る-憲法問題対策センター活動報告-
     第37回 シンポジウム「法律で憲法を変える?-国家安全保障基本法とはなにか?-」報告」
  • 2015年8月号
    「今,憲法問題を語る-憲法問題対策センター活動報告-
     第50回 シンポジウム「今,あらためて「個人の尊重」(憲法13条)を考える
     ~「国益」や「国の名誉」の名のもとに何が起こっているか」報告」
  • 2015年10月号
    『特集「戦争」を忘れない-恒久平和と憲法の使命を考える-』内
     『「戦争写真展」及び「戦争資料展」の報告』

司法修習生へのメッセージ

当事務所では,委員会,学会活動への参加は各弁護士に任されています。本業に差し支えないよう,休日に活動することもありますが,活動内容それ自体に縛りを受けることはないと思います。
委員会活動にせよ,学会活動にせよ,弁護士としての活動に対する影響力は,それなりに大きいものがあります。直接事件と向き合うのとは別の,弁護士としてのやりがいを感じられる活動だと思いますので,新しく弁護士になられる皆さんにも,何か興味を持てる委員会を見つけて参加されることをおすすめします。