法教育に関する特別委員会のご紹介

弁護士 中野 貴之

弁護士 中野 貴之

加入している委員会・専門学会の社会的な役割

私は,修習委員会および法教育に関する特別委員会に所属しており,ここでは,法教育に関する特別委員会のご説明をさせていただきます。法教育とは,主に子ども達に法的なものの考え方を身に付けてもらうための教育のことをいいます。アメリカ,ヨーロッパ,台湾などの諸外国で盛んに行われており,日本でも,平成23年の新学習指導要領において法教育が取り上げられ,その充実強化が図られています。
法的なものの考え方というのは多義的ですが,少なくとも私が所属する沖縄弁護士会の法教育に関する特別委員会においては,個々の法律や制度の知識に関する教育ではなく,「社会にはいろいろな意見や考え方を持っている人がいること,その中で自分なりの意見を持ちつつ,人との間で意見を調整しながら,社会生活を送っていくための考え方」を身につけてもらえるような教育を重視しています。

これまでの活動実績

小学校や中学校に弁護士を派遣して行う出張授業を随時実施するほか,弁護士会の会館や裁判所の支部,公民館などを会場としてジュニアロースクールを年2回開催するなどの活動を行っています。その活動範囲は,那覇に留まらず沖縄本島北部や石垣島などの遠隔地にまでおよんでいます。
出張授業やジュニアロースクールでの具体的な取り組み内容は多岐に渡りますが,ある出張授業においては,弁護士が設定した架空の紛争を題材とし,各児童にそれぞれ異なる利害を持った紛争の当事者(カラオケ店の経営者や,騒音に悩む近隣住民,お店の利用者など)の役柄を割り振り,各々の立場からの主張・提案,意見のすり合わせを行ったうえで,最終的に,原告・被告に分かれて主張を闘わせる模擬裁判を主催したりしています。
また,法教育は,全国の弁護士会において,非常に盛んで,法教育をテーマとしたシンポジウムや勉強会が頻繁に実施されています。こうした各地のシンポジウムへ,委員会の代表として出席することも重要な委員会活動のひとつです。

司法修習生へのメッセージ

教育活動を実践する過程で,授業内容を検討することや,授業へ熱心に取り組んでくれる児童や生徒と接することは,自分が弁護士を志した際の初心に立ち返る,とてもよいきっかけになります。
また,普段の業務では,事件の相手方として相対する他事務所の弁護士であっても,委員会においては,事件の利害を離れて共通の目的のために協働することになります。こうした活動を通じ,他事務所の弁護士と親睦を図り,互いの人柄などに関する理解を深めることは非常に有益なものですね。

中野貴之弁護士の活動が,新聞紙上で紹介されました。

中野弁護士が所属する法教育に関する特別委員会の活動が,沖縄タイムスや琉球新報に掲載されています。琉球新報では,中野弁護士がインタビューに答え,法教育や沖縄弁護士会の法教育活動について説明し,小中高の各校に弁護士を派遣して行う出張授業や,模擬裁判などを行うジュニアロースクールを紹介。また,架空の紛争について,子供たちが問題解決策を話し合う授業を実施したときの印象を生き生きと語っています。

  • 琉球新報 2015年7月20日付
    沖縄タイムス 2014年4月4日付
  • 沖縄タイムス 2014年4月4日付
    琉球新報 2015年7月20日付